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「最後の恋 つまり、自分史上最高の恋新潮文庫
阿川佐和子、角田光代、沢村凛、柴田よしき、谷村志穂、乃南アサ、松尾由美、三浦しをん

最近のマイブーム、オムニバス形式の短篇集。
全体的に良かった。読んで損はない佳作と言える。

既読作者は角田光代、乃南アサ。
阿川佐和子は対談集のみ既読。
三浦しをんは「まほろ駅前多田便利軒」を読みたいなぁと思っているだけで未読。
他は名前も知らなかった。

角田光代は直木賞受賞作「対岸の彼女」含め数冊既読。
「八日目の蝉」は小説未読、映画、NHK制作のドラマは共に見たが、あまり惹きこまれなかった。
総じて彼女の作品は肌に合わないようだ。
今後も積極的には読まないだろう。

乃南アサに関しては、直木賞受賞作「凍える牙」から始まる音道貴子シリーズは必読の価値あり。
他にも高木聖大シリーズのように軽めの作品もある。
私が読んだ限りでは、ハズレのない作家である。



目次
「春太の毎日」           三浦しをん
「ヒトリシズカ」     谷村志穂
「海辺食堂の姉妹」    阿川佐和子
「スケジュール」    沢村凛
「LAST LOVE」         柴田よしき
「わたしは鏡」      松尾由美
「キープ」          乃南アサ
「おかえりなさい」     角田光代

※掲載順に感想を更新していく予定。
更新し次第、それぞれの感想へリンクをつける予定。


以下ネタバレありなので未読の方は御遠慮ください。









「春太の毎日」 三浦しをん
犬目線で語られる飼い主の女性の生活と、その女性に恋する犬の気持ち。

短篇集の冒頭を飾る作品としてはやや変化球だが、
ストーリー展開としては特に意外性はない。

本作で犬の春太が述べている通り、
確かに犬の寿命は確実に人間より短いから、仮に人間に恋をすれば、
自分の方が先に死ぬことになる。

切ないといえば切ないが、それほど感傷的にもなれない。
私が犬を飼ったことがないからだろうか。

直木賞受賞作家の作品だったが、
ひねりのない軽めの作品で肩透かしを食らった。
他の作品を積極的に読む気にはなれなかったなあ。


以上、追記なし。
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「鼓動-警察小説競作」(新潮文庫)

大沢在昌、今野敏、白川道、永瀬隼介、乃南アサ 著

最近、この本のようなオムニバス形式の本が好きで、
新たなお気に入り作家を探して楽しんでいます。

警察小説の名手の競演となっています。
私は大沢在昌と乃南アサは読んだことがありましたが、他の作家は初めてでした。
長さにとても差があり、後に行くに従って長くなります。

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「雷鳴」 大沢在昌

彼の代表作「新宿鮫」の鮫島が登場します。
もともと朗読用に書いたもので、とても短くなっていますが、
短い中でしっかりと展開があり、ラストも鮮やかで切れのある作品となっています。
最近、「アルバイト探偵」シリーズを読んで大沢在昌に失望感を覚えていたところだったので、
やはり鮫を使えばいいものを書けるのだ、と見直しました。
「新宿鮫」は第1作と最新作を「ほぼ日」で読んだだけなので、他の作品も読んでみようと思います。


刑事調査官」 今野敏
ドラマ化もされている安積班シリーズで有名な今野敏の作品です。
彼の作品は未読なので、この本と一緒に買った安積班シリーズ第1作を読んでみようと思います。

この話は中堅の刑事と新任の女性心理調査官を軸にベテラン刑事調査官が
彼らをサポートしながら事件解決へと向かいます。
この中堅の刑事は長いものに巻かれるタイプで
捜査会議などでも思い切った発言をせずに無難に過ごしていました。
しかし、今回の事件を通して刑事調査官に背中を押されながら一歩踏み出します。
一人の刑事の成長の物語です。
この話に続編があるか知りませんが、登場人物たちのその後が知りたいなぁ、と思います。


「誰がために」 白川道
少年犯罪の被害者の家族の物語です。
こういった話はやるせなくなりますね。
暴行、殺人、いったいどういう神経があれば、そんな残虐なことができるのか。
私には全く理解ができません。

どうしたらなくせるんでしょうね。
罪を犯す少年たちはこういう小説は読まないでしょうし。
厳罰化したからといって抑止力になるのでしょうか。
人を殴る時に「これでこいつが死んでも懲役10年だからいいや」、
とか「20年刑務所なんて嫌だから止めよう」なんて考える人がいるとは思えない。

私たちにできることは、周りにいる子ども達をやさしい子に育てること、
そして子ども達が希望を失わないような社会にすることだと思います。
そのためにも大人たちが生き生きと生活する姿を見せることが大事だと思います。


「ロシアン・トラップ」 永瀬隼介
悪徳警官もの、というらしいです。
こういう警官が一人でもいたことがあるんですかね。
警官といえど同じ人間ですから、ずるい人弱い人、たくさんいるとは思いますけど。
淫行のニュースはしょっちゅう見ますしね。
警官の犯罪って年間どれくらいあるんでしょうね。
現実の警官には強くあってほしいものです。

主人公はしがない警官の妻なのですが、
この人があまりにも場の流れに流されやすいのでなんとも感情移入できません。
準主人公の日系ロシア人もスーパーマンだし。
私の好みではありませんでした。


「とどろきセブン」 乃南アサ
高木聖大シリーズの一編です。
これは2作目に収録されているみたいです。
このシリーズも古本屋で見かけていましたが、
音道貴子シリーズを先に読みたかったので未読です。

ご近所の老人プロ集団と関わるきっかけとなった話です。
新米警官の成長物語で、音道貴子に比べると話が軽いですね。
もちろん事件には死人が出るのでそこは軽くないですけど。
老人との関わり方が宗田理の「ぼくら」シリーズを思い出させました。

主人公に関してはただのやんちゃな兄ちゃんではなく、
ちょっと犯罪に対する感覚の鋭いようですね。
テレビドラマにしたらその瞬間がCGで描かれそうでした。
今後「とどろきセブン」のメンバーが活躍するのでしょうから、続編が読みたいですね。
作を重ねるごとにもっと特徴のある脇役が出てきて
活躍しておもしろくなりそうな予感がプンプンします。

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以上。追記なし。

 
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