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気になった点、腑に落ちない点、疑問点などを一話ごとに挙げています。
全体を読んでの感想はこちら



「黒い塔」
○美耶子は初対面の時に未来が見えるのではないのか?
「二つの茶碗」に登場した美耶子と主人公の亜希子が街頭で出会うが、
初対面の時はチラシを渡しただけだった。
なぜ二度目に会った時に見えたのか疑問。
また、いきなり叫ぶのではなく別の方法で常野のことを話したり、
常野一族が協力してバス事故を防ぐなり、
亜希子が乗らないようにできるはず。
いきなり叫ばれたら普通怖くて聞く耳を持たない。


○なぜ記実子も一緒にタイムスリップしたのか?
事故を防ぐだけなら亜希子だけタイムスリップして、
何も知らない記実子はバスから降りた後の役目だけ果たせばよい。
一人がタイムスリップするだけでもすごいのに、
二人もタイムスリップするなんて亜希子の超能力はどこまですごいんだ?


「国道を降りて」
これは特になし。




■全体を通して
律のように留学をしたり、海外で生活する者もいると思う。
また、超能力者が地球上で
日本の常野一族しかいないというのも考えられない。
よって他国の超能力者との交流はないのだろうか。
芸術分野で成功するものがいれば、
いつかどこかで出会う確率が高い。

そこまで話を広げたら大変だと言う方もいるかもしれないが、
「草取り」のように世界の破滅を救っている者もいる。
こういう設定を示した以上、他国の超能力者もいないわけがない。
どこかで登場してほしいものである。

また「光の帝国」において
軍部に実験対象として利用されている記述がある。
戦争が終わったからといって、情報が消えるわけでもない。
現代においても政府なり研究機関なりとの攻防、やりとりは描かれるべきである。


以上に挙げた気になることが
続編の「蒲公英草紙」「エンド・ゲーム」で解消されることを楽しみにしています。
ではまた。

 


         以上、記事完結。


「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評1 全体の感想

気になる点など
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評2 「大きな引き出し」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評3 「2つの茶碗」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評4 「達磨山への道」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評5 「オセロ・ゲーム」「手紙」「光の帝国」「歴史の時間」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評6 「草取り」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評7 「黒い塔」「国道を降りて」、全体を通して>


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気になった点、腑に落ちない点、疑問点などを一話ごとに挙げています。
全体を読んでの感想はこちら



「オセロ・ゲーム」
○ 何のために“裏返し”合っているのか?
敵はシダ植物を中心に植物の形態で現れるようだが、
“裏返す”能力を持つ常野一族のみを狙って襲ってくるのだろうか。
ここでは一家族のみしか描かれていないのでわからない。

また、裏返されると姿を消してしまうようだが、
存在が消えてしまうのかどこかに連れて行かれるのか現時点ではわからない。
主人公・暎子の旦那は娘の時子の言葉によれば
「知らないおばあさんが来て、私を置いてお父さんとどこかに行っちゃった」のだ。
これだけでは裏返された瞬間に消えるのか、裏返されたら捕虜になるのか判断できない。

また暎子が出会った”イチゴ頭”も時子に裏返されたら普通のおばさんに戻ったので、
敵となる人間がいるわけではなく、寄生しているようだ。


○ 拝島家の能力は裏返すだけなのか?
一般人には見えないものが見えて、それと戦うだけの能力しかなく、
裏返されたら消えてしまうのならば、その能力は人生を苦しくさせるだけで何もメリットがない。
常野の中でも厳しい人生を送る宿命である。


○ ここでも夫婦が同じ能力である
ここでも理由が明かされていないが、
ここでも娘の能力が目覚めているので常野の超能力は100%優性遺伝であることが推測される



「手紙」
○ 達磨山を訪れた寺崎が重要そうな場面は一切見ていないこと
寺崎が人生に転機にないからか、婆さんとツル先生に会っただけであった。


「光の帝国」
○ 分教場の人々が皆殺しにされる理由がわからない
“ナガレ先生”と呼ばれる男が送り込まれたのも
元々は軍の実験に常野の子ども達を協力させるためで、
後に現れた軍人も「おとなしくついてくれば何も危害を加えることはない」と言っている。

確かに信太郎が幾人も焼き殺してしまったからおとなしくはしていないが、
だからと言って大勢で取り囲んで餓死させたり罠を仕掛けたりしなければならなかったのだろうか。
軍の目的を考えれば、生け捕りにするのが最善の結果に考えられるし、
敗色濃厚の戦局において兵士の無駄死に、武器の無駄遣いは最も避けるべきことに思われる。

信太郎がいる限り攻略が難しいことはわかりきっており、
速やかに退却して別の常野を探すのが得策であるし、
何らかの方法で信太郎が死んだことを確かめられれば
他の人間は殺さずに捕らえることが可能だったはず。

だいたい常野の能力を利用したからといって劇的に戦局を挽回できると軍部は考えたのだろうか。
以上のことを鑑み、利用できない常野を殺す理由が私にはわからなかった。


「歴史の時間」
これは腑に落ちないというよりは何のための話かよくわからなかったというのが正直なところ。
春田家の記実子と後の話でも登場する亜希子が高校時代に出会っている話。
亜希子に常野一族の歴史を教えるエピソードだったのだろうか。
この話だけで読んだら全くもって理解不能だっただろう。
 

「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評6 に続く


「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評1 全体の感想

気になる点など
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評2 「大きな引き出し」 
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評3 「二つの茶碗」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評4 「達磨山への道」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評5 「オセロ・ゲーム」「手紙」「光の帝国」「歴史の時間」   
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評6 「草取り」
「光の帝国 常野物語」 恩田陸 書評7 「黒い塔」「国道を降りて」、全体を通して


 
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