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さすが江戸川乱歩賞といったところでしたね。

13階段」 高野和明 (講談社文庫)


アマゾンのおすすめランキングに入ってくるのでずっと気になっていたのですが、
先日ブックオフの105円コーナーで見つけたので買いました。

最近、直木賞よりも江戸川乱歩賞の方が自分の好みに合うものが多いことに気づきまして、
気になる作家で裏表紙に江戸川乱歩賞とあったものは迷わず買うようにしています。
13階段」というタイトルが示すとおり、死刑にまつわる話です。
ただ、13階段というのは死刑の代名詞のように思われますが、
死刑執行台に13階段を使っていたのは主に欧米諸国でやはりキリスト教が関係しているようです。
日本では階段がなく、部屋の中2階のような高さの床が開いて半地下の部屋に落ちる形式だそうです。

二度の死刑執行経験のある元刑務官・南郷と傷害致死で2年服役していた青年・三上が
冤罪が疑われる死刑囚の冤罪を証明するために調査をする話です。
この死刑囚が、事件が起こった時にバイク事故で頭を強く打ったため、
事件前後の時間の記憶を失っていることが問題となります。
記憶がないために状況証拠に対して反論することができずに死刑が確定しまったのです。
冤罪の証拠と真犯人を探す調査を軸に二人の過去を絡めて話しが展開していきます。
特に三上は調査の舞台となる町に高校時代、当時の彼女と旅行で訪れていますが、
まさにその時に冤罪となる事件が起きています。
その旅行の時に何が起きたのかが明かされないまま話が進むので、
読者も南郷と同じように疑念を持ちながら読み進むことになります。

 

私はとにかく先を読みたくさせる著者の筆力に感心しました。

緊張感がずっと続くわけではありませんが、
二人が立てた四つの仮説を一つ一つ検証していき、ジリジリと真相に迫っていく、
その過程が興味を引きつけます。
次は何が明らかになるのだろう、と気になるのです。

 

私はなかなか読むのを止めることができず、結局2回で全部読んでしまいました。

翌日に大事な用がある時には読まないようにお気をつけを。


本作はミステリーとしてのおもしろさもさることながら、日本の死刑制度の勉強にもなります。

死刑制度について考えるきっかけにもなるので多くの人に読んでもらいたい作品ですね。
死刑囚についてもっと知りたい方は「モリのアサガオ」もよいかもしれませんね。
私はドラマの雰囲気がなぜか合わなかったのですぐにリタイアしてしまいましたが。

つづきの方には私が気になった点を具体的に述べているので、未読の方は読まないようにして下さい。 

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